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CHALLENGE

 溶解・精製用3電極型プラズマトーチ

 溶射分野では原料歩留向上を目的とする3電極型プラズマトーチが既に利用されています。コンベンショナルな単極型溶射用プラズマトーチでは、原料粉末をプラズマジェットの側方から注入するので、注入された原料は溶融(溶射プロセスでは原料溶融が成膜の絶対条件)に適したプラズマ中心の高温ゾーンを横切ってしまうかジェットの勢いに負け中心に達することなく飛散してしまう問題があり、これを防ぐため、プラズマジェットを三っつつくり120度間隔で円形配置、互いを出来る限り接近させ三っつのプラズマのど真ん中に原料粉末を注入する、所謂、3電極型プラズマトーチが考案されたわけです。
 これを、金属溶解用プラズマトーチに応用したらどうなるでしょう。溶解用プラズマトーチは非移行式と移行式がありますが、仮に非移行式プラズマトーチを使うとし、例えば、300KW単極型プラズマトーチを用いる場合と出力は同じ100KWプラズマを3本束ねた100KW×3電極型(図)の場合とで、何か違いが出るでしょうか。通常、非移行式プラズマガンから吐出した高速ジェット状熱源は雰囲気ガスに衝突して乱流となり急激に減速・温度降下パワーを消耗しますので高温ゾーンが前方に伸びにくい加熱熱源としての欠点があります。パワーが大きくなればなるほどジェットは加速され雰囲気の反発も強くなります。3電極型では、同じパワーであってもゾーンの拡がりで雰囲気との衝突はソフトになり、三っつプラズマのトラップ作用(中心に低圧ゾーンが形成される)でより遠くまで熱源を運ぶことが期待出来ます。


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 では、移行式ではどうでしょうか。従来の単極型移行式プラズマトーチがつくるプラズマは末広がりで溶解熱源としての集中性に欠けていますが、3電極型移行式プラズマになると、三っつのプラズマは、各々に流れる電流のつくる磁界の作用で互いに引き合い一本に束ねられます。この三っつのプラズマの中心軸に移行式プラズマ溶解には不適な非導電性原料粉を注入し溶解・反応をアシストするなど溶射紛いの手も使えそうです。
 前述の非移行型の例は、実際に試みてよい感触を得たケースでもあります。ただ一つ、移行式では利点となる電流同士の引き合う力が、非移行式では、3電極型陽極ノズル中央にダメージが集中する欠点となって現れ、実用化手前で足踏みすることになりはしましたが。電流帰還経路の工夫でこの問題の解決の目途もつき、目下、出番を待っているところです。

(2006.11.1)

Vol. TITLE
粉体の線状噴射装置
正真正銘のマイクロフィーダー
360度放射型プラズマ溶射トーチ



360度放射型プラズマ溶射トーチ

 以前、ある自動車メーカーからシリンダーボアの溶射方法にアイディアを求められたことがありました。そう、溶射関係者ならよくご存知のロータプラズマと呼ばれる方法が現在適用されている部分の話です。いろいろ考えあぐねた末ひねり出したのがこれ、ご担当者の方の異動で日の目をみないままロータプラズマに先を越されてしまったまぼろしのアイディアですが、提案者としては捨て難い思いもあり最早時効でありましょうからこの際ご披露いたしましょう。


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 図のように、円筒内側で2本のプラズマトーチを対向配置しプラズマジェットを鉢合せすればジェットは360度放射状に拡がります。この放射状プラズマジェットに、粉末を360度満遍なく注入あるいは散布すれば、円筒内面に円周皮膜が形成されます。このカウンターツインヘッドを円筒軸方向に往復動すれば円筒内面(例えばボア)が皮膜形成される、というわけです。

正真正銘のマイクロフィーダー

 従来製品の中に“マイクロフィーダー”と名付けた局部流動式供給原理を使ったパウダーフィーダーがあります。流動性の悪い粉体を毎分100ミリグラムから多くても1グラム位の量キャリヤーガスの流れに乗せ直径4ミリ位の太さのプラスチックチューブを通して目的点まで搬送するものです。元々このフィーダーは、1ミクロン前後の粒径をもつ粉体を使 って10ミクロン前後の薄膜を形成するマイクロプラズマ溶射装置の原料供給用につくられたものですがこの程度の溶射をマイクロ溶射と呼 ぶのはかねがね気恥ずかしい思いをしていました。新たにご紹介するマイクロフィーダーは正真正銘マイクロの名に恥じないフィーダーです。   
  供給原理は、目下活躍中のパウダーフィーダーAMシリーズと同じ表面倣い式を用います。イメージをザッとお話してしまえば、パウダーを取り込むノズルはさながら生物実験で卵子一個を拾い上げる際使うピペ ットのようなもので、その先端は高精度位置決め技術を駆使してパウダ ー表面に接近パウダー粒子一粒一粒を精確に取り込み目的点に噴射する、と言う具合です。パウダー粒子の噴射されたところがプラズマジェットの中なら、粒子の一粒一粒は瞬時に溶融加速され極小目的部位に付着、マイクロ溶射が行われます。 これは決して夢などではなく、テクノサーブの保有する現行技術をもってすれば容易に実現できる目標だと考えています。


粉体の線状噴射装置


 一年以上前、関西のある製鋼メーカーからコイル鋼鈑を浴槽から巻き上げる行程で表面が乾く前に粉末を表層に浸透分散させる粉体線状噴射装置の引合いをいただきました。その後、お見積りしただけでその話は立ち消えてしまったのですがその時テクノサーブが提案したアイディアは忘れ難く今でもチャンスがあれば実現してみたいと思っています。
 粉体線状噴射のポイントは、線が延びる方向に一定の濃度で粉体を噴射できるかどうかに尽きます。普通に考えれば、丸いチューブを使って目的地近くまで運んできた粉体と搬送ガスを出口で掃除機の扁平ノズルのようなもので拡げてやればと言うことになりましょう。が、これでは線状に一定の濃度を確保するのは難しいようです。テクノサーブの方法は、粉体を取り込むところから一定濃度で線状に取り込む。そして、 その濃度を取り込みノズル断面と同形の搬路を通してキープ、最後にそのまま噴射すると言うものです。


結構いけるのではないかと思ったのですがどうでしょうか。

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